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RM307のエッセイ的なブログ★3

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遠い太鼓

月末なのでブログを書こう。今年も残り一ヵ月だよ。早いねぇ。
新都社の話。完結した月下庭園が面白かった。長さは中編ぐらいかな?
BL風ですがそういう成分が強い訳ではありません。雰囲気が良い。
あと今年もどうにか眼鏡FA祭りに参加できました(五回目)。
ポーズに悩んで悩んで先月の25日まで描けずにいたのだけど、
最後の一週間で何とか描き上げる事ができた。もちろん手は抜いてません。
ちなみに治安維持係・郡山たしかのFAを描きました。面白いよね。
たしかの絵は、絵を描き始める半年以上前の2009年夏頃、
ノートにちょちょいと試し描きした事があった(残ってはいない)。
その頃は「絵を描くなんて自分には無理だ」と思っていたので
「やっぱり駄目だな」と思ってすぐにやめてしまったのだけれど。
絵を描くようになってからも何度か描こうと思ったけど上手くいかず、
「次の機会に・・・」と先延ばしにしていた。で、今回ようやく描く事ができた。
まあ図先生が素敵な返信イラストを描いてくださってとても嬉しかった。
僕のFA漫画のラストに似ています。もしかしたら読んでくださったのかな?
FAを受け取っていただけるのは本当に嬉しいなぁ・・・。
何年経っても、何回受け取っていただいてもそう思います。
その後はサンタコスFA祭り用のFAを一枚描きました。
期間は12月20日から25日までとの事。今年も盛り上がると良いなぁ。


さて、ちょっと長くなってしまいましたが、ここからはタイトルの通り
先月読んだ村上春樹さんのエッセイ「遠い太鼓」の感想を少し書きます。
約3年の間ギリシャ、イタリアなどに移り住まれていた時の旅行記です。
今まで旅行記は読んだ事が無く、外国についてもあまり興味が無かった為
長らく手に取る事が無かったのだけれど、「ダンス・ダンス・ダンス」や
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」などで見られる
外国の描写が好きだった事もあり、読んでみる事にした。
(後から滞在中に「ダンス〜」と「ノルウェイの森」が書かれたと知り
とてもわくわくしながら読んだ。どちらも大好きな作品なのだ)
旅行記といっても有名な観光地を巡るような旅をしている訳では無く、
「気に入った場所があればそこの家を借りて何ヶ月か生活し、
どこかへ行きたくなるとまた別の場所へ移っていく」という、
作中の言葉を借りると『常駐的旅行者』としての生活の記録になっています。
僕は外国へ行った事が無いのだけれど、ここまで日本と違うものなのか!
と驚いた(1980年代後半の話なので、今とは事情が違うかもしれないけど)。

クレタ島のバスの運転手さんの話が印象に残っている。
村上さんたちが乗り合わせたこのバスの運転手さんは、
運転の途中で下車しチーズやワインを調達したかと思うと、
何と運転しながら車掌さんと酒盛りを始めてしまうのだ。
飲酒運転とかそういうレベルじゃない。挙句の果てには
乗客にも勧め、みんなご相伴に預かったというのだから笑ってしまう。
日本じゃ考えられませんね。乗客にもバス会社にも絶対許されない。
まぁ運転手全員がそうでは無いだろうけど・・・すごい話だ。
また、ギリシャのミコノス島でランニングをしている時に、
普通はそういう事をしない住人が不思議そうに尋ねてくる話とか
(「どうして走っているんだね」、「走るの身体に良くない」なんて言われたり)、
すれ違いざまに相手に合わせた長さの(長い)あいさつを瞬時に行う人々や、
どんな食材でどんな食事を作った、という細かい話も面白かった。
村の子どもたちに「(日本人なら)カンフーできるんでしょ?」と言われ、
ブルース・リーの真似をして喜ばせてあげるエピソードも好きだ。
(「この僕だってたまには誰かの役に立つこともあるのだ」という部分も良い)
イタリアの車事情(華麗な縦列駐車を見たら褒め称える人々や
持ち歩かないと盗まれてしまうカーステレオなど)、やくざな郵便事情、
国民みんなが脱税をしている話もおかしかったなぁ。
登場する人々も個性的な人が多く(あんまり覚えていないけど)、
年金がもらえる日を指折り数えて待っているおじいさんが可愛かったな。
中にはうんざりするような体験や悪い事も書かれているのだけれど、
何というか、決して嫌だと切り捨てている訳では無いというか。
その土地自体を嫌いになったり否定したりしていないのがすごいと思った。
欠陥だらけのイタリア車に対しても愛情を持って接していたようだし。

そして外国とは関係無いけれど興味深かったのが奥さんとの会話。
結婚して十数年経つのにこんなに話すんだ・・・と感心した。
外で働いているならともかく、家で執筆されていていつも顔を合わせていて、
昼や夜も奥さんといっしょに食事したり同じ時間を過ごしたりするとなると
すぐに話す事が無くなると思うのだけれど、どうなのでしょう。
僕は両親の会話を思い出そうとしても、ほとんど子ども中心の事で、
それ以外に何を話していたかなんてぜんぜん思い出せない・・・。
子どもの居ない夫婦は毎日いったい何を話しているんだろう?
それから最近、旦那さんが出張(土日は帰って来られるらしい)
されている方が毎日(たぶん)電話されている事を知って
そんなに話す事があるかなぁと不思議に思っている。
仲良すぎじゃない?!異常ですよ異常。それともそれが普通なのか・・・?
僕の場合、最初はいろいろ話すけど、いっしょに居る事に慣れてきたら
同じ時間を共有できるだけである程度満足して次第に話さなくなります。
話が逸れました。夫婦ってすごいなって話でしたっけ?違う。
(お話しした後はいつも結婚ってすごいなって事を書きたくなる)
とにかく、村上さんと奥さんの会話や口論の内容さえも楽しめました。

あと、先述した「ダンス〜」を執筆された時の事も少し書かれていて、
「(書いている時)すごく楽しかった。というか、書くという行為を
これほど素直に楽しんだことは、僕としても稀である」とあって、
この作品が一番好きな僕はとても嬉しかった。
作中にハワイが登場するのは、その時ローマの寒い冬に耐えながら
執筆されていた村上さんが暖かいハワイに行きたかったからだそうな。
しかしあの描写を思い出しながら書けるってホントにすごい・・・。
そういえば「ノルウェイの森」を執筆されていた時は手書きだったけど、
「ダンス〜」の頃にはワープロを使用されているんですよね。
どの辺りで変わったのだろう。以前違うエッセイで読んだ気もするけど。
(記事が長くなりすぎてしまったのでちょっと省略します)

以上感想でした。「遠い太鼓」についての純粋な感想部分は少ないな・・・。
まぁ良いか。そもそも感想を書くのって苦手なんだよね。
という事で(どういう事だ)、読んで良かったです。面白かったー。
四年前におすすめしてくださったつばき先生、どうもありがとうございました。

村上さんはどんな状況でも(ため息をつく事はあれど)受け入れていたけど、
僕だったら絶対外国での生活は無理だなぁ・・・耐えられないと思う。
郵便物が普通に届く、バスが時間通りに来る、スリが少ない、というだけで
十分恵まれているのだなぁ・・・と思った。月並みだけと。
ただ、バンコクの音楽を聴きながら商品を並べるスーパーの店員、
というのには少し憧れます。僕もそれぐらいゆるくて良いと思う。
・・・こんなに長い駄文を最後まで読む人は居るのか?終わり。
(今回はカッコ書きが多いな。そして今までで最長の記事に・・・)