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RM307のエッセイ的なブログ★3

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ダンス・ダンス・ダンス

久しぶりに村上春樹の「ダンス・ダンス・ダンス」を読んだ。
村上作品で最初に読んだのは「海辺のカフカ」、次がこの作品。
読み返すのはこれで4回目くらいだろうか。正確には思い出せない。
ページをパラパラめくって適当な部分を読んだり、
好きな表現を繰り返しなぞったりしていた事が多かったので。
ほとんど内容を忘れたと思っていたけど、読んでいると
「あ、五反田君は何度も下らんって言うんだったよな」とか、
「経費を使えばみんなが褒めてくれるんだったな」とか、
「”おいしいに二票”って言い方あったな」といったちょっとした記憶が
水面で小さな泡がぷくぷく弾けるみたいにして思い出されていった。
当時も今も、やっぱりこの作品が一番好きだ。
灰色猿の描写、チューインガムのやりとり、「いろんな言い方がある」、
傷つくとキース・ヘリングのバッジをつけるという冗談、
ユキがE.T.みたいに『僕』の額に指で触れるシーン・・・
描写・会話の好きな所を挙げていくとキリが無い。
登場人物では五反田君とユキが大好き。本当に。
そしてユミヨシさんの事は好きになれない。何故だろう?
・・・。
一番悲しくなった所も変わっていなかった。
ユキが「五反田君のことを好きだったんでしょう?」と訊き、
『僕』が「好きだったよ」と答えるシーン。強い喪失感。
その後にユキが去っていく所も寂しい。
・・・。

現実世界でステップを踏む。そういう話だ。
でも僕は喪失の事ばかり気にかけてしまう。
『僕』はステップを踏み続けて、現実に、いるかホテルに帰ってきた。
でも・・・一回りして『僕』は変わったんだろうか?
ちゃんと世界と繋がっているの?もう相手を損なわせたりしない?
ユミヨシさんは失われたりしない?
・・・。


・・・の所でもう少し書くつもりだったんだけどな。
今日は(も)元気が無い。ちょっと絶望してたので。
まぁとにかく、読んで良かった。面白かった・・・。
今このタイミングで読めたのは僕にとって良い事だった。
懐かしい気持ちを思い出す事もできた。
失われたモノを取り戻したくなった。それは不可能なんだけど、ね。
また色々語れたら良いな・・・。寂しい。